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開発品紹介

12/2025

半導体製造現場における帯電防止に貢献

導電性フッ素樹脂粉体塗料(開発品)

半導体製造現場では、デバイスの高密度集積化に伴う微細化の進展により、静電気や帯電が引き起こす問題が深刻化しています。例えば静電気によるパーティクル発生や回路へのダメージ、爆発や火災のリスクが挙げられ、半導体製造に関わる部材として低溶出かつ帯電防止性を有する材料がこれまで以上に求められています。
今回は、これらのニーズにお応えする材料として、当社が開発した導電性フッ素樹脂粉体塗料をご紹介します。

半導体製造現場におけるフッ素樹脂の役割

  • フッ素樹脂は高い耐薬品性や低溶出性を有しており、多くの半導体製造装置や高純度薬液のプロセスに使用されます。一方で、その高い絶縁性により静電気が発生しやすくなるという課題があります。

Fig.1_v2.png

導電性フッ素樹脂粉体塗料の特長

本開発品は、ダイキン独自の方法で、各種フッ素樹脂と導電材料を複合させた粉体塗料です。極少量(1wt%未満)の導電材添加量で、安定した帯電防止性能を発揮させることが可能です。その結果、フッ素樹脂の機能を損なうことなく帯電防止性能を付与することができました。


1)安定した帯電防止性能
本開発品は極少量の導電材含有量で効果的に静電気を拡散するように設計されています。


<従来品>
・目的の抵抗値を得るのに10wt%前後の導電材添加が必要
・含有量による抵抗値の振れ幅が大きい


<開発品>
・1wt%未満の導電材含有量で静電気拡散領域を実現
・安定的に静電気拡散領域を発現可能


図1.導電材添加量と体積抵抗率

Fig2色変更.png

2) 優れた塗膜性能

フッ素樹脂の特徴(機械強度・耐薬品性)を損なわず、塗膜性能に優れる開発品です。導電性付与後も機械的強度の維持が可能となり膜の長寿命化に貢献します。また、プラント設備のメンテナンス頻度低減による工数削減のメリットが想定されます。


図2.引張強度と伸びの比較

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評価方法:従来PFA粉体と導電PFA粉体(開発品)のヒートプレス品をそれぞれ80℃のIPAに1週間浸漬。
浸漬前後の引張強度、引張伸びを測定。


想定用途

本開発品は、帯電防止性が求められる部材用途に幅広く対応します。

・半導体製造装置関連

・二次電池の製造関連

・薬液配管、薬液タンク、薬液ボトル


Fig.4_v2.png



静電塗装、回転成形いずれの加工方法に対応したサンプルのご提供が可能です。

ご質問やサンプルのご要望など、お気軽にお問い合わせください。

*記載の数値は代表値であり、保証値ではありません。

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